ランチタイムに豊洲市場の6街区(水産仲卸売場棟)3階に着いて、寿司屋はどこも激混みです。

上の地図は東京都中央卸売市場のサイトから転載しました。
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たまたま「うな重」の老舗「米花」が開いていましたので入ることにしました。

お店の外には看板が出ています。

日本語のほかに、中国語と英語でメニューが記されています。
「焼鳥丼」は「グリルド・チキン・ボウル」か。なるほど。

「うな重」は英語で「イール・ボウル」か。「うな丼」も「うな重」も英語では同じなのですね。

「うに丼」あるのか。
これをめぐって、後でちょっとしたトラブル発生。
私は素直に「うな重」を注文。3500円。
ランチでこの値段を出すのは、私の経済事情から相当の勇断が必要です。
待つこと10分少々で着丼です。

見てください。
「うまそう」じゃなくてじゃなくって「うまい」の断定形です。
食べる前にわかります。

「きもすい」と香の物がつきます。
それでは、いただきます。
身が柔らかく蒸してあって、箸でとるととると身がホロホロと崩れるんです。
タレもばっちり。甘すぎずにちょうどいい。
久々に美味いうなぎを食べました。
これぐらい(3500円)出さないと、納得できるうなぎは食べられないんだね。
文句なしに美味かった。
私の横がレジで、「うに丼」を食べた年配のご夫婦が会計を済ますときに、店主に聞いた。
「(私たちが食べたものは)生のウニなの?」
この一言で、店主が切れた。
この夫婦が帰ったあと、しきりに、ぼやいていた。
曰く。
トロ~リとしているのは、1週間くらい寝かして発酵させたから。
生のウニは違うんだ。
こちとら居酒屋とは違う。
いつも食べている(安い)ウニと比べられちゃあ困る。
何も(味が)わからないんだね。
江戸っ子が啖呵(たんか)を切るような調子で、いつまでも言っていた。
最近、飲食業はアルバイトなどの素人がもっぱら行っていて、ひたすら平身低頭に客に頭を下げ、卑屈な応対をするところが多い。
そんな、丁寧なように見えながら、実はことなかれ主義の保身のみに汲々するサービスに今まで慣れてしまっていた。
それが、プロの誇りと意地をむき出しにする人に出会って、何か新鮮な感じがした。
豊洲市場には、こんな職人かたぎの人が多い。
江戸っ子の気質を受け継ぐ、とでも言うのかな。
それと、店主の言うように、私たちの大半は日ごろ、コスト重視で作られた食品しか口にしていないので、こうした、いわばニセモノの味に慣れてしまって、本物がわからない。
こうした経済事情を嘆く、という気持ちも込められているのだろう。
「八千代」で食べたミルク味の「牡蠣フライ」でわかったが、ここ豊洲市場は本物がわかる目利きのプロが選んだ食材で最高の料理を提供している。
こうしたメニューを食べて、目からウロコが落ちる、カルチャーショックを受ける場所だ。
それには授業料が必要だが、私はしばらくここに通って、本物の味を確かめたいと思う。

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