(1)新型肺炎の影響で豊洲市場はゴーストタウンに
焼き魚でも食べに久しぶりに豊洲市場に行こうと思いたち、早起きをして出かけた。
ラッシュアワーにぶつかり、上り横須賀線の車内はすし詰め状態。
これから寿司を食べに行くのに、わが身が寿司になるとは、何事か。
そう思ったら、品川で一気に乗客が降りて、車内はだいぶすいた。
新橋で降りて、京浜東北線(山手線でも可)に乗り換えて1つ目の有楽町で降り、地下鉄有楽町線に乗り代えて、新木場行きに乗車。豊洲で下車。

新交通ゆりかもめで2つ目の「市場前」でようやく豊洲市場に到着。

今日は雨予報。
雨はまだ降りだしていない。
けれど、新交通ゆりかもめの市場前で降りて、人がいないことに驚いた。
デッキの上も人影はまばらで、あまり歩いていない。

去年の今頃は、豊洲市場に移転の話題もあって、ウイークデーでもデッキの上は人で溢れかえっていた。
特に中国からの観光客が多かったように思う。
ところが、今年は武漢から始まった新型肺炎の影響があまりにも大きく、中国人ばかりか日本人の姿もあまり見かけない。

飲食店街もこの有り様だ。
いつもは順番待ちの椅子が何列も埋まっている人気店「すし大」の待ち席もポツポツという感じだ。
一瞬、「すし大」にしようか迷ったが、今日はお店を決めている。
「粋(すい)のや」だ。

(2)「粋のや」は海鮮丼、焼き魚、煮魚なんでも揃う魚料理の老舗

初めは焼き魚でもと思ってきたが、メニューがいろいろある。

海鮮丼はほかの店でさんざん食べた。
けれど、ここの海鮮丼もメニューがいろいろあって、どれも美味しそうだ。
次回来たときに注文しよう。

最上段の一番左は「キンメダイの煮つけ」。
伊豆で取れるキンメは今が旬だ。

こちらは北の海で取れる「キンキ」の煮つけ。
「キンメダイ」も「キンキ」も煮つけで食べるのが一般的だが、味は「キンキ」のほうが勝る。
「キンキ」も冬が身がしまっておいしい。旬のいまのうちにいただきたい。

「まぐろカマ」はまぐろ好きには垂涎(すいぜん)のメニュー。
「特別」とか「数量限定」とか言われちゃうと、つい手が出るのが人の性(さが)。
(3)「炙りのどぐろ盛り4点丼」は脂が甘い
結局、「炙りのどぐろ盛り4点丼」(2800円・税別)にしました。

のどぐろの旬はいつか店の女将さんにうかがったところ、いまは冬(2月)だけれど、海の中は海水温が上昇している関係で、季節が少しずれて、冬から春にかけての脂の乗りだとのこと。
「私はいま魚の勉強をしているところです」と言うと、魚のさばき方から、東京や地方のおいしい寿司屋や定食屋、魚と日本酒をたしなむ会合などさまざまな情報を教えてくださいました。
その節はお世話になりました。
ありがとうございました。

ということで、待つこと10分前後でやってまいりました。
待望の「のどぐろ」です。
真ん中の白い身の魚が「のどぐろ」です。
炙ってありますから、少し焦げ目がついています。
それでは、さっそくいただきます。
身が柔らかい。
口に含むとほのかな甘みがあります。
この脂の甘味は今まで味わったことがない。
表現が変ですが、お菓子のような甘さ、とでも言うのかな。
いい意味です。
ああ、バニラの香りのような甘さと言ったほうが的確でしょうか。
びっくりするほど上品な味です。
あまり醤油をつけすぎずに、炙りの風味を味わうことが肝要です。
おいしいものを食べると、思わず笑みがこぼれてきます。
今まで豊洲市場で海鮮丼や寿司、うなぎに洋食など魚料理をいろいろ食べましたが、どれもいい味出しているけれど、笑みが出るのは、今回が初めてです。
これまでの豊洲市場のメニューの中で今日の「炙りのどぐろ盛り4点丼」がナンバーワンです。
ごちそうさまでした。

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