今回の「大地の芸術祭2018 越後妻有トリエンナーレ」開催に合わせて、越後妻有里山現代美術館[キナーレ]では、特別展として「2018年の〈方丈記私記〉~建築家とアーティストによる四畳半の宇宙」を企画・展示しています。
『方丈記』は鎌倉時代の鴨長明による随筆です。そのコンセプトは以下の通り。
「小さな庵に移り住み、動乱の世を見つめた鴨長明に倣い、旧来の価値観が崩れゆく現代における新たな可能性を、2.73m四方の小さな空間から考える。会場には飲食店、アトリエ、家など、約30組のアーティストがさまざまな形で表現した空間が、さながら仮想の「村」のようにして集まる。長期的には各空間が町へ移植され地域を活性するという、「越後妻有方丈村百年構想」の発端となる展示だ。」
以上「越後妻有大地の芸術祭の里」ホームページより引用。
http://www.echigo-tsumari.jp/artwork/hojoki_shiki_in_2018_the_universe_of_ten_foot_square_huts
つまりは、鴨長明が住んだ方丈の庵(いおり)に擬した四畳半の狭い空間を使って、アーティストが腕を競って作品を作りあげさらには、中でパフォーマンスを行なう、というもの。
美術館1階に木製の箱のようなものがありました。
かき氷の看板がぶら下がっています。
中を覗くと、若い男の人が座っていました。この店の店主です。聞くと、この箱も作品のひとつで、釘を一本も使っていないとのこと。
外に置かれたメニューによると、ブルーベリーヨーグルト練乳のかき氷は売り切れで、いちご杏仁みるくだけが作れるそうです。
さっそく、注文しました。自動で、あっという間に完成。
小(500円)を注文しましたが、盛りがいいですね。他店のふつうの分量です。
実食します。
上に本物のイチゴを潰したものがトッピングされています。越後姫という品種だそうです。
店主によると、地元の食材にこだわっているとのこと。
冷たいスイーツも地産地消で頂きます。
本物の苺の甘い酸味が利いていて、うまい。
シロップも甘すぎず、いい感じです。
ここ越後十日町市はスイーツのレベルが高いので驚きました。
米や苺などいい食材が揃っているから当然でしょう。
美味しく食べ終えてから、他にお客さんがいないようだったので、店主にお話しをうかがいました。
なんでも、ここのかき氷製造機は日本でまだ5台しかない最新鋭の機械だそうです。
長岡市でソーラー取り付け金物、折板屋根用建築金具製造大手のサカタ製作所の作だそうです。長岡市に伝わる伝統工芸品の与板打刃物、三条鍛冶の刃物の鍛造や研ぎにこだわる各社の技術の粋を集めた機械だそうです。
この技術によって天然氷に十分対抗できる、ふわっとしたかき氷を作ることができる、とのこと。
かき氷の機械の上にメーターが取り付けられているのですが、100キロ近い高速で回っています。
地元の刃物職人さんたちの技術と情熱が、こうした美味しいかき氷を生み出している。
ちょっと感動しました。
なお、この越後妻有里山現代美術館[キナーレ]内での営業は大地の芸術祭開催期間の9月17日までなので、ご注意ください。この味を試したい方は、お急ぎください。なお、キナーレに入館するには、一般800円、小中学生400円の入館料が必要です。芸術祭のパスポートがあれば無料です。
●採点・寸評
いちご杏仁みるくかき氷(越後妻有里山現代美術館[キナーレ]内)
甘さ:普通
味:5点
見た目・ボリューム・インパクト:4点
C・P(500円):4点 価格は2018年8月時点
オリジナリティー:4点
総合評価:4.3点
評価は5点満点中
ワン・ポイント・コメント
地元新潟県のかき氷製造機と新潟の苺を使って、こだわりを持っているところに好感度UP。味もいいですね。シロップが二段重ねになっているところなど、なかなか良心的。値段も良心的。
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